Buoyancy / Drag / Balance

ペットボトル自転車は、
本当に水面を走れるか。

2 L ペットボトル 1 本は、およそ 2 kg 分の水を押しのけられます。
ただし、浮けば終わりではありません。前後左右の配置が悪いと姿勢が崩れ、余裕浮力が少ないと少しの波で沈みやすくなり、前へ進もうとすると水の抵抗が急に効いてきます。

総浮力と総重量を比較 前後左右バランスを可視化 推進力と水抵抗で速度を更新
ボトル本数 0 本
速度 0.00 m/s
状態 判定待ち
浮く条件は「総浮力 > 総重量」です。走れるかどうかは、その上に配置バランスと推進効率が重なります。

Core Idea

浮く条件と、走れる条件は別物です。

ペットボトルを増やせば静止状態では浮きやすくなりますが、速度が上がるほど水抵抗は急増し、配置が崩れるほどこぐ力はまっすぐ前へ使えなくなります。

Model

このページで計算していること

細かい流体力学ではなく、高校生向けに「何が条件を決めるか」が見えるように最小限へ単純化しています。

01

浮力は押しのけた水の重さ

ボトル 1 本の最大支持質量は、ボトル容量 L を立方メートルへ直した体積 V に対して 1000 × V kg として計算しています。

02

前後左右の偏りは安定性を下げる

前後の本数差はピッチ、左右差はロールとして正規化し、偏りが大きいほど有効な推進力が落ちるようにしています。

03

前進は推進力と抵抗の差

速度更新は a = (推進力 - 抵抗) / 質量 で計算し、抵抗は speed × |speed| に比例させています。速度が倍になると抵抗はおよそ 4 倍です。

04

余裕浮力が小さいと厳しい

浮いていても、浮力と重量の差が小さい状態では実物はすぐ不安定になります。このページでは余裕浮力が小さいほど沈み込みと推進効率が悪化します。

Observations

動かすと見えやすい観察ポイント

本数だけでなく、どこへ付けるかと、どれだけ余裕を持たせるかで結果が変わります。

必要本数は思ったより多い

2 L ボトルでも 1 本で支えられるのは約 2 kg 分です。人と自転車だけで 70 kg を超えると、必要本数はすぐ数十本になります。

後輪側を厚くすると落ち着きやすい

人の重心はやや後ろ寄りなので、前後を完全に等分するより後ろを少し厚くしたほうが姿勢が安定しやすくなります。

抵抗は速度と一緒に急増する

浮くようにしても、こぐ力を増やしたときの速度の伸びは比例しません。ある程度で抵抗が勝ち始め、頭打ちになります。

左右差は横転リスクに直結する

左右の本数差は、そのまま横方向の傾きとして効きます。特に余裕浮力が小さい条件では、少しの差でも挙動が悪化します。

Limits

実物でさらに難しくなる理由

このページで浮く判定が出ても、そのまま実現できるとは限りません。現実では次の要素が強く効きます。

固定強度

ペットボトルは浮いても、結束部が曲げやねじりに耐えられるとは限りません。荷重が一点へ集まると簡単に壊れます。

波と揺れ

静かな水面でも、自転車をこぐ動作自体が揺れを作ります。余裕浮力が少ない状態では、その揺れだけで水をかぶります。

推進の変換効率

自転車の車輪は地面用です。水の上で前へ進むには、車輪が水をどう押すか、あるいは別の推進器をどう付けるかが別問題になります。

船体形状

同じ浮力でも、細長いフロートか、ばらばらなボトル束かで抵抗は大きく変わります。実用化では形状設計がほぼ本体です。

Next Steps

次に広げるなら

浮力だけで終わらせず、流体・推進・モデル化の考え方へつなげられます。